局所排気装置の吸込み不良の原因と対策を見ていきましょう。
局所排気装置の吸込み不良の原因と対策はなにがあるの?
1.ファン(排風機)の能力不足
設計(新設)時に比べて、増産などでフードの数が増えていませんか。または、老朽化をしていませんか。そのような状態だとファンの能力不足が考えられます。
2.囲い式フードの場合
・開口面が広くなっていないか
排風量はフードの開口面積に比例しています。また、吸込み風速は、開口面積に反比例しています。なので、同じ排風量のファンであれば開口面積を小さくすることで、吸込み能力がアップします。発散源をできるだけ囲うことが開口面積を小さくするポイントです。
ビニールカーテン等で開口面積を小さくしている場合があるので、作業の邪魔だからと言ってカーテンを巻き上げたり、切り取ったりしないようにしましょう。
・開口面の外で作業をしていないか
囲い式フードは、フード内にある発生源からフード外へ有害物を漏れ出さないように吹き込み気流を確保しています。なので、フード外にある発散源からの有害物を吸引する能力はないので、フード外では作業をしてはいけません。
3.外付け式フードの場合
・作業位置がフードの正面から外れていないか
作業位置が正面から外れると風速が急激に落ちます。なので、必ずフードの正面で作業をしましょう。
・風(妨害気流、外乱)の影響を受けていないか
発散源からの有害物がフードに吸い込まれている途中で風が吹くことで、吸込み気流に乱れが生じます。そのせいで、有害物が作業場内に散乱してしまいます。風の原因となるエアコンや扇風機、窓の開放等に気を付けましょう。衝立やカーテンを設けて風を防いだり、風向きを変えたりしましょう。
・フード開口面近くに障害物が置かれていないか
フード開口面の近くに障害物が置かれていると吸込み気流に乱れが生じ、有害物が作業場内に散乱します。なので、フード開口面の近くには物を置かないようにしましょう。今回は、囲い式フードと外付け式フードの場合の原因と対策をご紹介しました。今回ご紹介した以外にも吸込み不良になる原因がありますので、次回も吸込み不良の原因と対策をご紹介いたします。
弊社では、局所排気装置の点検を行っています。資格を持った専任スタッフが点検を実施し、書類も作成致します。ご相談やご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。